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今度はエンジンってがぁ

夜の内に雪が降り、サービスエリアは真っ白だったが、幸い本線は雪がない状態だ。
ジェベルは快調に走ってくれる。
旭川までは殆んど雪もなく通過、うーんこれはいいぞ。

しかし、当然だがそうは甘くない、徐々に道路が白くなって来た。

60km/h程度で走るのが必死の状態だが、車はぶっ飛んでゆく。
根性で走っていると、車がスリップして自爆している。

おぉー!慎重に走らねば。

そうしているうちにチラチラしていた雪がガンガン降って来た。
ヘルメットのシールドを必死に拭くがよく前が見えない。

最終的にシールドが凍りつき全く見えなくなった、もう目をつむったのと同じ状態だ。

ヨロヨロ左に寄りそのまま雪に突っ込む。

そのままコケずに刺さった状態で、後ろの車をいなして、シールドをしっかり拭いて「ウシッ!」っと気合を入れなおし発進。

なんとか 士別剣淵ICに無事到着。
高速道路はここで終了、ここからは国道北上となる。

料金所を通過し、ホッするのもつかの間、エンジンが止まる。
燃料コックを予備にして復活。

「なんだもう燃料が切れたのか、割と食ったなぁー」、っと思ったのだが、これがこれから広がる暗雲の兆候であった。

吹雪のR40を慎重に北上していく。

しかし、どうもエンジンの機嫌が悪い。アイドリングで止まる。

燃料が残り少ないからだろうか、GSがあったので早速給油する。
満タンにしてキックで始動。
言い忘れたが、北海道上陸のあたりから、セルで起動困難になっている。
キックだと普通にかかるので良しとしている。

その後、エンジンは調子いい。
やはり、給油したのが良かったのだろうか。

しかし、吹雪がキツイ、我がホーム庄内平野も地吹雪の名所だが、所詮本州、こちらはなんと言っても北海道なのだ。

写真:雪が止んだ一瞬を撮影
2011_0207(003)_convert_20110307185331.jpg

なんとか音威子府(おといねっぷ)まで辿りつく。

ここから道は左右に分かれる。

左R40は日本海に抜けるルート。
右はR275、オホーツク海に抜けるルートだ。

かなり強い風が日本海側から吹いてくる。
オホーツクの方が一般に天気が良いので、右のルートを選択する。

しかし、しばらくしてそれは間違いだったことに気づく。

音威子府を過ぎたあたりから徐々に道路の雪が深くなっていく。
圧雪の上に新雪が乗った状態だ。

こうなるとスパイクが全く効かず、タイヤはスキーのように滑るのだ。

これがR40だったら季節風は厳しいものの、道路は主要幹線道路だけあって除雪は完璧にしてあるはずだ。

今更しょうがねぇ。

20km/h以下で慎重に走る。
それでも何度も滑ってコケそうになる。
なんども初コケを覚悟したが、幸か不幸かなんとかクリアしながらオホーツクの最初の町、浜頓別を目指す。

その時突然ジェベルのエンジンが止まる。
それもアイドリングとかエンストでなく、走行中に急に止まってしまったのだ。
それからいくらキックしても全く動く気配すらない。

うーん、参った。
辺境の地で一人、途方にくれる。

しかし、これも自分が望んだ修行なのだ。

さあて、どうする。

最悪の状態を想定する。
なんとか最短の村まで行き、バイクを預けて、稚内空港から一時帰宅し、態勢を整えて再度戻ってくると言ふ筋書きを書く。

しかし、今は兎に角、エンジンをかけることだ。

エイっとキック、途端、エンジンが復活したぁ!

ホッとするが、引きかえすかどうか考える。

しかし、此処まで来たらどっちでも同じなので、前進することに決定。

非常にエンジンが調子いい………しかし、しばらく走っているとまた止まる。
それで少し休むとまた起動し、調子よく走る。
それを繰り返す。

これは、覚えが有る ……CDIだ。
これが悪いとこんな感じになるのだ。
そうでなくとも、いずれこれは電気系統のトラブルだと思われる。
あのインターから降りた頃からのエンジンの不調は、燃料ではなかったのだ。

そうしているうちにある程度まともに走るようになってきた。
まぁだましだまし走ればなんとかなるようなので、気持ちも落ち着いてきた。

15時頃、敏音知と言ふ道の駅まで来た。

そこで、昨日の朝から何も食ってないので、ここでなにか腹に入れておかなければと、立ち寄って見たが食堂はないとのこと。
しかたがないので、またそのまま走る。

ようやく浜頓別、オホーツク海が見えてきた。

此処まで来ると、風で圧雪の上に乗っていた新雪が飛ばされてスパイクが効く路面状態である。
これなら、宗谷岬まで明るいうちにたどり着けそうだ。

西から来る強風を堪えながら走る、目指すは最北端だ。

写真:右がオホーツク海 この先に日本最北端、宗谷岬があるのだ
2011_0207(014)_convert_20110307212901.jpg

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損師

Author:損師
今年(2011年) 58歳になる親父です。
ただ今、バイクによるユーラシア大陸横断を計画中。

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